開発理念
『エコやってます』的なパフォーマンス目的ではない、本当に実用的なソーラー照明灯を作ろう!という思いで開発が始まりました。
苦労の連続でしたが、「ウェザーシンクロシステム」の開発がブレークスルーとなりました!!
2006年・・・開発をはじめる!
地球温暖化、電力不足等々の問題を抱えている現在、ソーラーパネルで発電しそれをそのままLEDで点灯して使える、所謂ソーラー照明灯が地球環境問題をかかえる現在もっとも必要とされる商品の一つであることはあらためて説明の必要もないと思います。しかし、実際にはそれほど多く設置されていません!なぜか?
  • 【1】 価格が高い!
  • 【2】 バッテリー寿命が短くメインテナンスが大変!
  • 【3】 天候に左右される!
の3つが主な理由です。LED照明器具開発メーカーとして設立以来、LEDとソーラーを組み合わせた商品を数多く作り続けてきた私たちエル光源は本当に実用的なソーラー照明灯を開発することを使命と感じ2006年に開発をはじめました。 商品化に向けて沢山の課題がありましたが、一番大きな問題は「電池容量を小さくしても商品を成り立つようにできるか」ということでした。 実用的な明るさとするには電池の容量を増やせば解決できますがそれでは価格的には実用的とは言えません。 試行錯誤の結果『ウェザーシンクロシステム』という最新の技術を開発することで道が開けました。

 

愛知万博 日本政府館 屋根LEDソーラー照明納品
エル光源は創業以来ソーラー照明灯を開発し続けてきました
開発の道のり
スモールからミドルへ、そしてプラスへ・・・ちょっと暗いなんてもう言わせません!
2008年・・・スモールキャパの誕生!
蓄電池にキャパシタを採用!
まず最初に、かねてよりの課題であった【2】バッテリー寿命が短い!、という問題を解決するため、当時多くのソーラー照明灯に使われていた鉛蓄電池ではなく物理電池であるキャパシタを採用しました。アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ(株)が開発したキャパシタA5000(8Wh)を2台使用し商品化しました。キャパシタ自体の充放電サイクルは3万回(25℃にて)であり必要十分。しかしその分価格が高く、蓄電容量としては16Wh分しか搭載できませんでした。容量が小さいところから、商品名を小さな容量という意味で『スモールキャパ』と命名し一号機は宮崎市の清武幼稚園様に2008年に設置しました。
ウェザーシンクロシステムの誕生!
さて、蓄電デバイスとして採用したキャパシタには、これまでの鉛蓄電池と比べ電池内の内部抵抗が低いという特性があります。この特性のお陰で、日射量が少ない曇りの日でも鉛蓄電池に比べ多く充電ができるのです。これは大きなメリットの一つでした。実際には*添付データ(日射量Vs充電量)に測定結果がありますように、1カ月のうち、満充電にならない日は3-4日。6月の梅雨の月でも満充電にならなかったのは1日だけであることが確認できました。同じ条件で鉛蓄電池を使っていればこのような結果は望めません。 しかし、新たな問題、この月3-4回の満充電にならない日をどのように対処するか?ということでした。一般的な解決案なら、リザーブ用のキャパシタを追加するという方法でしょう。天気のいい日に予備用の充電をしておくのです。しかしこの方法では、高額なキャパシタを増設し、結果、商品価格が高くなってしまいます。 そこで、目を付けたのがキャパシタのもう一つの大きな特徴、『電圧と容量が比例する』という点。鉛蓄電池などの化学電池では電圧を測定しても正確な充電量は判りません。しかしキャパシタは物理電池。だから電圧を測定すればその電圧における充電容量が簡単、且つ正確にわかるのです。ここから、この特徴を活かした制御システムを考えました。 具体的には、LED点灯前の夕方にキャパシタの電圧を測定し、充電量に応じた点灯電力で点灯させるというものです。満充電になっていれば定格の明るさで指定時間まで点灯します。もし、測定時に満充電でなく、例えば充電量78%ならLEDの点灯電力を定格の78%に落とし点灯させるのです。こうすることでリザーブ用の追加キャパシタは必要なくなりました。もちろん、天候が悪く充電量が少ない日は少し明るさは落ちる訳ですがすこし明るさが落ちても指定時間中途切れることなく点灯させることを優先した制御方法を考えたのです。このように、天候に応じて明るさを変動させる方式であることから、この制御方法を『ウェザーシンクロシステム』と命名しました(特願2009-62719)。 この『ウェザーシンクロシステム』の開発により、課題③の『天候に左右される!』という問題を、キャパシタは小さいままで(価格を抑えた状態で)解決することに成功したのです。
そこそこの販売実績!
このキャパシタを使いウェザーシンクロシステムを搭載した新しいコンセプトのソーラー照明灯『スモールキャパ』は2010年に後継機となるミドルキャパの販売開始までに292台(内国内61台、海外231台)を設置しました。
初期キャパシリーズ『スモールキャパ』/蓄電にACT社製のリチウムイオンキャパシタを使っていました。
一番最初に正式な商品として納品設置させて頂きました。
宮崎市の清武幼稚園様のスモールキャパです。
日射量Vs充電量データー(スモールキャパ)
2010年・・・ミドルキャパの誕生!
蓄電池にリチウムイオン電池を採用!
そこそこの評判だったスモールキャパでしたが、やはり蓄電容量が小さく外灯としては照度不足で設置可能場所が限られました。当時のカタログでも田舎専用として販売していたくらいです。実際に設置されたのも主に地方と海外(ブータン、アフガニスタンなどの無電化地域)でした。そこで充電効率がよく寿命が長いという点では好評でしたがキャパシタをあきらめリチウムイオン電池に変更しました。東芝の新型リチウムイオン電池SCiBTMhttp://www.scib.jp/)に切り替えました。SCiBTMは負極にチタン酸リチウムを採用した新型のリチウムイオン電池で携帯電話やパソコンに使われているリチウムイオン電池とは大きく異なり(*比較表) EVなどにも採用されているものです。6,000回(16.5年)の充放電後の容量低下も10%以下のすぐれものです。長寿命を維持したまま容量は50Whと約3倍になりました。もともとシステム全体では電池容量がボトムネックとなっていましたので蓄電容量Upがそのまま商品の明るさ(or点灯可能時間Up)になりました。明るさが3倍となり商品名を自虐的な名称であったスモールキャパからミドルキャパに改名しました。
クーロンカウンターでウェザーシンクロシステムを継続!
一方、キャパシタと違いリチウムイオン電池の場合は電圧を測定しても正確な充電量は判りません。そこでクーロンカウンターといわれるICを使い昼間の充電電流を積算しこれまでとおなじように夕方の点灯前の充電量を正確に検知できる回路『ウェザーシンクロシステム2』を開発しました。SCiBTMの場合もキャパシタと同様に鉛蓄電池に比べ同じ日射量に対し約1.5倍の充電量がありますが、それでも天候が悪い日が続くと不点灯になってしまいますのでこの『ウェザーシンクロシステム2』を開発できたおかげでこれまで通り天候に左右されず点灯し続けるソーラー照明灯が可能になったわけです。
SCiB比較表
2011年・・・そしてプラスへ。
すぐにミドルキャパプラスの開発が始まる!
明るさがかなり実用的なレベル(40W白熱電球程度)になったミドルキャパは好評で販売も好調でしたが、それ以上に『もうちょっと明るくできないのか』という要望が強かったため、ミドルキャパは発売とほぼ同時に電池はそのままのSCiBTMでその容量を50Whから倍の100WhにUpした商品の開発を行いました。商品名も『ミドルキャパプラス』に変更しました。ミドルキャパプラスの明るさは20W形蛍光灯レベルとなり 本当に実用的なソーラー照明灯といえるレベルに達しました。
需要は民間部門に!
ミドルキャパプラスの一号機は名古屋の住宅展示場の駐車場に設置されました。『スモールキャパ』から『ミドルキャパ』そして『ミドルキャパプラス』にUpgradeし照度は電池容量に加えLED発光効率の向上もあり8倍になりましたが価格は『スモールキャパ』のときより上げておりません。このミドルからミドルキャパプラスへの変更は販売面で大きな大きな変化が見られました。スモールキャパとミドルキャパの時代はほとんどが税金を使った公的な部門へ納品でした、しかしミドルキャパプラスになり民間への納品が公的部門への納品を上回る状況になっています。明るさもかなり実用的になり商用電源を使い通常の外灯を設置する(配線工事が必要)より弊社の『ミドルキャパプラス』のほうがコストが安くなる逆転現象が起こり始めているからです。
SCiB比較表
ミドルキャパプラス一号機は名古屋の住宅展示場の駐車場に設置されました。これまでは公共事業で田舎での設置がほとんどでしたが、民間で周りも明るい都市での設置となりました。 その後のミドルキャパプラスの躍進を予見するような一号機となりました。
2012年~ 設置台数急増! 
本格的に広がり始めるミドルキャパシリーズ
本格的に広がり始める
2012年に技術的な自社開発を一通り終えたミドルキャパですが、採用しているリチウムイオン電池メーカーの量産効果による値下げ、さらにはもう一つの主要部品であるLEDの発行効率の上昇により、製品価格は下げながらも製品としての機能(明るさ、点灯時間、寿命)は向上していく時代が来ました。 苦労してきた我々に追い風が吹いてくれたといったところです。さらに、 弊社でも照明機能に追加して、非常用電源、スマホ充電機能を備えた新機種の販売を開始したり、より正確な時間で点灯消灯調光ができるようにGPSによる時間管理機能も追加しました。このような努力が報われたのか、2012年頃より販売が伸びはじめ、販売開始8年目の2015年度には、累計設置台数3,000台を突破しました。
需要は民間部門に!
ミドルキャパプラスの一号機は名古屋の住宅展示場の駐車場に設置されました。『スモールキャパ』から『ミドルキャパ』そして『ミドルキャパプラス』にUpgradeし照度は電池容量に加えLED発光効率の向上もあり8倍になりましたが価格は『スモールキャパ』のときより上げておりません。このミドルからミドルキャパプラスへの変更は販売面で大きな大きな変化が見られました。スモールキャパとミドルキャパの時代はほとんどが税金を使った公的な部門へ納品でした、しかしミドルキャパプラスになり民間への納品が公的部門への納品を上回る状況になっています。明るさもかなり実用的になり商用電源を使い通常の外灯を設置する(配線工事が必要)より弊社の『ミドルキャパプラス』のほうがコストが安くなる逆転現象が起こり始めているからです。
SCiB比較表
SCiB比較表
GOALは
日本中の街灯をできるだけたくさんソーラー照明灯に!
2016年~
同じソーラーパネルを使ったソーラー発電という事業がありますが(家の屋根に設置する小型のものから大規模に発電するメガソーラープロジェクトなど)このソーラー 発電は発電したDC電力をAC電力に変換(変換ロス発生)しさらに遠くまで送電(送電ロス発生)し最終的に各家庭などで使用するわけですが、実は多くの家電が最終的にDCで駆動しておりここでもまたDC(もともとソーラーが発電した電力形態)に変換してます(変換ロス発生)。このようなソーラー発電に比べソーラー照明灯は発電からLED点灯までDC電力で完結しており消費するその場に設置するので送電の必要もありません。太陽光エネルギーをもっとも効率的に利用した商品の一つなのです。 確かにソーラー照明灯1灯だけなら大きな貢献ではありませんが、日本中いや世界中には数えきれないほど沢山の外灯があります。想像してみてください、この世界中の外灯の10%がソーラー照明灯になったら。。それは素晴らしく大きな変化です。我々エル光源はこの果てしない目標に向かって日夜汗を流しつづけます。
SCiB比較表
計160台の水銀灯をすべてミドルキャパプラスに変更
群馬県 電気機器メーカー様 工場駐車場の水銀灯全てをミドルキャパプラスに取替え、 電気代はゼロになりました。
SCiB比較表
標高4000mブータン国 無電化地域 設置現場。明かりのないところはどこでも行きます。

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